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山留め壁に囲まれた立坑の掘削作業

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立坑築造工事の流れ

シールドトンネルは、地中に垂直に掘り下げた「立坑」から始まります。シールドマシンの搬入・組立、掘進中の資機材搬送、掘削土の搬出まで、すべてが立坑を経由します。工事全体の成否を左右する重要な工程です。

目次

  • 立坑とは何か
  • 発進立坑と到達立坑
  • 立坑の主な工法
  • 築造の施工手順
  • 施工上の重要ポイント

立坑とは何か

立坑(たてこう)とは、地表からトンネル計画深度まで垂直に掘り下げた縦穴のことです。シールド工事においては、シールドマシンを地中に降ろして発進させる基地となり、掘進中は資機材の搬入路・掘削土の搬出路として機能し続けます。

深さは数メートルから、大深度地下利用では50メートルを超えるものまであります。トンネル完成後は、マンホール・換気施設・ポンプ室などの付属構造物として転用されることも少なくありません。

発進立坑と到達立坑

発進立坑

シールドマシンを搬入・組み立て、掘進を開始する立坑。マシン本体に加えて後続台車が収まる長さが必要なため、到達立坑より大きな断面になります。掘進中は資機材搬入と排土の拠点となり、地上には各種プラントが設置されます。

到達立坑

シールドマシンが掘進を終えて到達する立坑。マシンの解体・搬出が主目的のため、発進立坑より小さい断面で計画されることが一般的です。到達時の地盤崩壊・出水を防ぐ止水対策が特に重要になります。

立坑の主な工法

SMW工法 原位置の土とセメントミルクを混合して連続した壁体をつくり、H形鋼を挿入して芯材とする工法。止水性が高く、都市部の立坑で広く採用されています。
地中連続壁工法 安定液で孔壁を保持しながら溝を掘削し、鉄筋かごを建て込んでコンクリートを打設する工法。大深度・大断面の立坑に適し、本体構造物として利用することもできます。
鋼矢板工法 鋼矢板を継手でかみ合わせながら打設する工法。比較的浅い立坑で経済的ですが、硬質地盤や玉石層では施工が難しくなります。
ニューマチック
ケーソン工法
作業室に圧縮空気を送って地下水の浸入を防ぎながら、躯体を沈設していく工法。地盤の乱れが少なく、近接構造物への影響を抑えられます。

築造の施工手順

1

準備工・支障物撤去

仮囲い・仮設道路を設置し、地下埋設物の位置を試掘で確認します。上下水道・ガス・電力・通信などの支障物は、管理者と協議のうえ移設または防護を行います。

2

山留め壁の構築

SMW・地中連続壁・鋼矢板などにより、立坑の外周に山留め壁を構築します。壁体の鉛直精度と継手部の止水性が、この後の掘削の安全性を左右します。

3

掘削・支保工設置

1段掘り下げるごとに腹起し・切梁を設置し、これを繰り返して計画深度まで到達します。掘削と支保工設置の順序を守ることが、山留め崩壊を防ぐ基本です。

4

底盤処理・躯体構築

床付け面を整正し、均しコンクリートを打設。配筋・型枠を経て、鉄筋コンクリート躯体を構築します。ヒービング・ボイリングの兆候がないか、掘削中から継続して監視します。

5

発進坑口の設置

シールドマシンが発進する開口部に、エントランスパッキンを備えた坑口金物を据え付けます。マシン発進時の土砂流入・出水を防ぐ要となる部分で、据付精度が求められます。

6

シールドマシン搬入・組立

分割搬入したマシンをクレーンで立坑内に降ろし、組み立てます。発進架台への据付、反力受けの設置、動力・油圧系統の配管配線を経て、掘進開始に備えます。

坑口が据え付けられた立坑の俯瞰

坑口が据え付けられた立坑の俯瞰

施工上の重要ポイント

計測管理の徹底

山留め壁の変位、周辺地盤の沈下、地下水位を継続的に計測し、管理値との比較で異常を早期に捉えます。

近接構造物への配慮

都市部では建物・鉄道・埋設管が近接します。事前調査と施工中の監視により、影響を最小限に抑えます。

酸素欠乏・有害ガス対策

立坑内は酸素欠乏危険場所です。作業前後の測定、換気設備の稼働、有資格者の配置を確実に行います。

墜落・落下防止

開口部の養生、昇降設備の整備、フルハーネス型墜落制止用器具の使用を徹底し、上下作業の輻輳も管理します。

弊社の立坑掘削工事

美東建設では、シールド工事に伴う発進・到達立坑の掘削工事を数多く手掛けてまいりました。山留め・掘削・支保工設置から坑口設置まで、元請けゼネコン各社様と連携し、安全と品質を最優先に施工しています。

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